僕がいる業界は、規模を大きくすることが難しい。
職人的な感じで、1点づつ受注して、全てオリジナルでつくる。
インターネットで不特定多数にばらまける恩恵があまりないのが痛い。
在庫的なものや、仕入れにあたるものがかなり少ないのがいいところだが、
そのぶん人的なコストが大きい。
個人のスキル、仕事時間が仕上がりに大きく影響するためだ。
発展させるためには、個人の力がとても重要になってくる。
個人へのリターンを最適化するために、
うちでは基本給+インセンティブで給料が変わる。
取締役よりも給料が高いことが多々ある。それで良い。
というよりその状況じゃないとまずかったりする。
ある程度稼いでないと、会社的にもいい数字と言えないからだ。
細かいことは面倒なので書かないが、
「基本給+インセンティブ」は閑散期には大きめの赤字になる。
そこは繁忙期とのバランスであり、会社に所属するメリットとして提示している。
インセンティブの中身も、少し考えてある。
内容が「計画+実働」に分かれていて、「計画」の方が少し率がいい。
1人で「計画+実働」すると、総取りで一見良いのだが、
「計画」だけやって「実働」を人に任せると得するようになっている。
「計画」は頭が必要だが、それほど時間消費が少ない。
頭をつかえばたくさんの案件をこなすことができ、数字が良くなっていく。
効率的にやればやるほどよい評価になるという形。
会社としては思考の部分を評価し強化していきたい考えだ。
当然、インセンティブ計算のため、案件ごとの収支を社員に全て開示している。