全力で走り続ける事は危険だ。
東京は今日も雨降り。と、何日連続で書いているのだろうか。それくらい雨が続いている。毎日同じ事を書いて、なにやってるんだろう、という気にもなるのだけど、毎日考えていることをそのまま書いているのだから、進歩ないなぁというのが見えてしまっても仕方ないか、、それもそれでいいのかもしれない。
休日の雨は意外にも悪くない。静かな休日はさらに静かだ。それに、今日はめずらしく社内に人がいない。秋の忙しさから、冬の忙しさに移って行く間、少しだけ時間がゆっくり流れている。毎日を全力で走る必要はない。
休日の大事な時間、今日も少しだけおつきあいください。
先日のことだ、弊社の1人が担当している仕事を通じて、相手の社内がすごい状況ですよと聞いた。とある先端系の仕事の会社だ。最近の技術進歩で効果測定が厳密にできるようになってしまい、それを見た上が暴れているということだった。毎日のノルマがあるにもかかわらず、それをキープしたまま質も上げていくというお達しがでたらしい。剣玉しながら全力疾走する感じだろうか。スピードは落とさずに細かい作業もやるっていう矛盾。持ち手は安定せず、赤いボールはどっか行く。玉の穴に棒をさすどころか、一番大きい皿に載せることも至難の業。むちゃくちゃだ。物理的に同時にできるものではないのに。両立できると思っている人の頭の中を見たい。
変化に対応できない
そもそも、全力で走ることはかなりの危険がある。スピードを上げているということは、その業務に最適化しているのではないだろうか。無駄を省き、そのためだけに必要な事しかしない。そうすると、ルールが変わったり、ミスを起こしたときに急に対応できない。免許取り立ての若者が急カーブに突っ込むようなもので、急には止まれないし急には曲がれない。未熟な運転だ。
スピードを出して走っていると目の前しか見えなくなり、視野が狭くなる。脇道にもっといいものがあってもそれを見ている時間も無い。今のやり方だけを無心で続けてしまう、より良い方法を模索したり、新しい技術を勉強したりそういういう余裕もなくなる。気づいたら新しいエンジンをつんだ他者がはるか前方を走っていたりする。視野の狭さは経験値の狭さも生んでしまう。
車に例えると
こういったスピード強の会社や仕事を、乗り物と旅行に例えて考える結構面白い。いろいろな車と行き先、同乗してもらう人を考えてみる。いろいろな乗り物の特徴を上げて行くので、いろいろな企業にあてはめてみてほしい。あえて企業名を書いたりしないけど、この車、あの会社だなーーーと思い当たるものがあるだろう。あなたの会社はどれに当てはまるだろうか?そしてそういう車がみんなからどう見られ、その後どうなるか、少し見えてくるのではないだろうか。皆さんはどんな車(組織)に所属したいだろうか?
自転車
一人乗り。とても小回りの効く乗り物で、狭い路地にも入って行ける。パンクしたり、壊れたりしても自分で修理することができる。ランニングコストはほぼゼロ。ただ、遠くまで行くにはとにかく自分の体力が必要になる。ブロガーとかはこれだろう。貸借対照表はシンプルで軽い。
乗用車
身近な人、家族を数人載せることができる。スピードは遅め。見た目もそれほど重視していないが、まったり感や安心感がある。比較的長い耐用年数があるが、事故ると即廃車。カーナビをつけると見通しが良くなったりする。中小企業とかはこんな感じ。
スポーツカー
1人または、とても精神的に近い人を乗せる(彼女とか)。人やものはほとんど載せられず、スピードが早い。目的地に行くというより速度や、見た目重視でコスト高。耐用年数は短め。車庫で眠っていたりして、活動実態がなかったりする。
キャンピングカー
家族や、仲間達で乗る。目的地に到着することよりも道中を楽しむための設計。がっちりした設備だが、取得にお金がかかる。
ワーゲンバス
気の合う仲間たちでわいわいたのしく乗る。コミュニケーション重視で、いろいろなことを自由にやれる雰囲気がある。独自の世界観を築いて長く愛される。
新幹線・夜行バス
ほとんどコミュニケーションがなく、知らない人が乗っている。比較的多くの人をある目的地まで運ぶだけのもの。運賃が安いと事故ることがある。派遣とかバイトはこんなイメージ。
タクシー
仮の運転手がある一人のために尽くす。コストは高い。目的地に確実に行くため一時的に利用する。優秀なフリーランスはこれかな。
戦車
少数精鋭部隊といったところだろう。超優秀な乗組員が数名。最近ではこういうチームが爆発的な成果を上げたりするが、一時的なものとして終わることもあり、汎用性がなく街乗りできない。
超巨大組織。ある1つの目的達成に向かい一丸となる。とても大きな本体と、とても多くの人が乗る。運営は文字通り軍隊で、指揮系統や教育システムがしっかりしているかわりに、個人は代替可能な歯車となる。歴史に飲まれて沈没する可能性がある。
ここまで書いて、ハッとした。
弊社のロゴは、ある乗り物をモチーフにしていたんだった、、
その乗りもののようにありたいね。