今日の東京はちょっと暖かかった。朝外に出ると前日の雨の湿気がまだ残り、なんだか春みたいだと思った。このまま暖かくなりそうな予感がした。でもまた来週は寒くなるらしい。そりゃそうだ。まだ1月終わっていないんだから。週末の金曜日。今夜もここに来てくださってありがとうございます。今日は特にいい話もなく、しょうもない雑談の回です。それでもいいよって方は今夜もよろしくお願いします。
弊社は年明けから忙しくなく、相変わらず平和な時間が流れている。僕はこのまったり感がめちゃくちゃ怖くて仕方ない。忙しくないと不安になる病だ。何かをしていないと死んでしまう。で、去年の今頃はどうだったかというと、結構忙しくしていたと思う。忙しくない期間なんて今までほとんどなかったんだから。新年会とか仕事で関わったイベント、打ち上げとかそういう集まりにもほとんど行く事ができなかった。でも、今年はちょっと様子が違い、時間ができていた。そして先日ある仕事の打ち上げがあるというので、参加した。本当はそういう会に参加して、顔を売っておくのも大事な仕事なのだから、忙しくても参加するべきなんだけど。むしろそっちを頑張らないといけない立場にいる。営業しなきゃ、、
そもそも今、打ち上げというイベントが少なくなっているように思う。よほど大きな案件か、仲の良いスタッフの集まりじゃないと開催されない。いろいろ理由はあるだろうけど、予算的なものとか、時間的なものとか、世間の雰囲気的なものとか。「打ち上げしたいね」という話で終わることがほとんどで、実行されることはない。今回の打ち上げは前者のパターン。「よほど大きな案件」ということになるかと思う。集まった人だけでも200人くらいいた。全スタッフの10%が参加しているとしたら、かかわった総数は2000人くらいだろうか。案件規模を考えると多分もっといる。そんな感じの打ち上げだった。
その中で、中心的な役割、活躍した部署の人たちが代表して何人かスピーチをした。まずは一番中心となった会社の社長挨拶から、プロジェクトの中心人物、各セクションのリーダー、一番下の新人まで喋った。そのスピーチの内容がとても興味深かった。なんと全員がほとんど同じことを喋ったのだ。これにはちょっとびっくりした。その内容は、「ここにいるみんなに感謝しています」というものだった。大きな集団になってくるとここまで同質化していくのかと。ちょっと怖くなった。
でも僕が今日言いたいのはそういうことじゃない。「感謝されるより、感謝する方が気分がいい」ということだ。普通に考えると、自分の行動を他人に褒められたり、感謝されると気分がいい。自分がやったことは正解なんだと、認められるわけだから。でも、本当はそれ以上に、誰かを褒めたり、感謝を伝えた方が気分がいいのだ。これはやった人なら分かると思う。ちょっといやらしい言い方をすれば、他人を認め、他人より優位に立ったような気持ちになる。自分の手中に相手をおさめたような、ちょっと病的な高揚感がある。これは食事をおごるときにも感じられる。その場を掌握したような感じ。相手を支配したような感覚だ。逆に相手におごられると、申し訳ない気持ちと、ちょっと自己嫌悪感が残る。だから先輩に奢ってもらうときは全力で奢られた方がいい。奢らせてあげるのだ。その方が相手は気持ちがいい。好きなもの食べていいと言われたら、迷わずフカヒレだ。デザートもフルーツ盛りとケーキ盛りをいっていい。コーヒーもつけていく。
人のために何かすると自分が嬉しいという感覚は、集団行動をする人類にとって好都合。仕組みを維持するために必要な感覚ではないだろうか。
スピーチで感謝を伝える人というのはとてもたくさんいるだろう。それは誰かに感謝を伝えるのと同時に、自分にもみんなからの感謝を集めることになる。お祝いの場の感謝のスピーチで、一番気分がいいのはスピーチをしている本人なのだ。おめでとう!。みんなに感謝をつたえ、ガンガン奢っていこう!。