代々木ではたらく

これからの働き方を考える

プロの現場、

今日は珍しく、社外での仕事でした。色々な分野のプロが集まり、1つのものを完成させていくという現場の仕事です。朝早くから都内某所に集合して、丸一日かけてある目標に向けてみんなで頑張ります。今日のこの仕事が計画されたのは、もう去年の秋頃のことでした。

 

そんなわけで、今夜はへとへとです。丸一日外にいると本当に疲れますね。緊張感もすごいし、普段とは違う仕事なので頭も使います。心身ともに疲労困憊です。朝も早かったですからね。早起きすることは若い頃は得意でした。なんなら、寝ないで行ったほうがいい、寝坊する心配もありませんしね。って感じでした。でも今はもうダメです。1回早起きするために、数日前から体調管理して、計算して、早起きできるサイクルに持っていきます。前日には起きる8時間前には就寝です。これでやっと指定の時間に起床する事ができます。プロフェッショナルの現場は1分1秒の遅刻が命取りですからね。

 

「プロフェッショナル」とはなにか?ってよく問われますよね。どこからがプロ?プロの条件は?お金とか情熱とか、商業だったらプロ?、自称プロ?プロ用の機材を使ったら?みたいな。結構色々な解釈があります。それでいいと思います。「プロ」という言葉を使うケースごとに定義していいと思っています。が、僕なりの考えは対価が支払われたらプロだと思います。お金じゃなくても、モノで支払われたとしても。そこに責任が生まれると思います。そうすると、「プロ」=「責任」なのか?っていう考えも生まれますが、ちょっと違います。責任が生まれるから対価が支払われるのではなく、対価が支払われるからそれに応える責任が生まれます。そういう意味で、下町ボブスレーはプロの現場ではありません。僕はそう思っているだけですが。

 

で、僕の思うプロの人たちに共通することがあります。それは、失敗に対するリカバリー能力が極めて高いということです。何かミスが起こったり、不測の事態が発生した時、パニックにならず、冷静に対処できます。また、発注者からの修正にも柔軟に対応できます。これはアマチュアにはなかなかできないことだと思います。誰のための仕事なのか?何のための仕事なのか?理解しています。

 

今日の現場でもそれを感じさせる出来事がありました。機材トラブルで、1時間ほど現場がストップしました。手持ちの機材では、修復できません。これは続行できないんじゃないか?、今日はここまでか?と思いました。現場に緊張が走りました。クライアントも不安そうです。ですが、スタッフのみんなが色々な手段を試したり、別のものを転用したりして、現場は復帰したのです。見た目は不恰好な設備となりましたが、目的のクオリティを出すには十分な仕様でした。これがプロのリカバリー能力だなと思いました。

 

アポロ13という映画を知っていますか?僕は大好きな映画です。

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月面着陸を目指すアポロ13号。電気系統のトラブルにより、酸素漏れを起こし、月に着陸することができなくなります。さらに、電力の低下や、船内の環境悪化により地球に戻ることすら難しくなります。この絶体絶命の危機に様々な工夫で対処していきます。電力を節約するためにコンピュータの電源を落とし、操縦を手動にし、増加し続けるの二酸化炭素を処理するために、船内にある様々な材料を使って即席のフィルターをつくります。

どんな困難にも無理だと諦めずに、冷静に対応していく。これがプロフェッショナルだと思います。そしてその過程が自分にとってとても面白く、逆境を楽しんでいるかのように乗り越えてしまいます。それはエキサイティングなことなのです。一度その感覚を味わったら忘れられません。ですから、何か大変なことが起こっても、何か方法があるはず、どうにかできるはず、と常に工夫し、常に最適な解決策を探していくのです。そんな現場に不可能はないのです。何でもできるという意味ではなく、「無理だ」という諦めの結果に陥らない。プロの現場というのはそいういう現場なのです。