こんにちは、よしけです。
採用面接の直前はものすごく緊張しています。僕が面接をする側なのですが、心臓が口から出てしまうのではないかというくらいに緊張します。相手はもっと緊張するかもしれません。面接はカフェでやっているのですが、僕は1時間くらい前にカフェに入ります。面接資料を見返すのはもちろん、仕事をしたり、メールを返したり、ご飯をたべたり、本を読みながらその1時間を過ごします。その間どんどん緊張が高まっていきます。コーヒーを飲む速度が上がっていきます。コーヒーを飲み終わると、水をごくごく飲みます。ネットを見て緊張を紛らわせたりしますが無理です。きちんと話せるか、会社の説明はできるか、いい質問が出せるかどうか。途中で話すことがなくなってしまったらどうしようか。などぐるぐる考えています。採用面接というのは、応募者を試すのではなく、実は逆で、会社側が試されているのだと思います。会社側が、いい人材を採用したい!という意味合いではなく、この会社に入って大丈夫か?という応募者側が主になる場所です。少なくとも、弊社の採用面接はそんな感じです。僕が死ぬほど緊張しているのです。
そんなわけで、面接が始まると僕は緊張感をとにかくほぐそうとします。相手の緊張も、自分の緊張もです。今日は来てくださってありがとうございます。お忙しいところお時間をつくっていただいて。できる限り立場をフラットにしてから、相手の身の上話を聞きます。これまでどんな生活をして、どんな仕事をして、どう生きてきたのか。ストーリーを聞くように。自分の物語ならば、難しく考えることなく、スムーズに話してくれる人が多いです。そこから気になったキーワードを広いながら、質問をしていきます。相手のことを深く理解していく感覚で、枝葉のサイドストーリーを聞いていきます。ここらへんまでくると、僕の緊張も相手の緊張もしっかりほぐれています。サイドストーリーからさらに雑談へと進めていきます。
僕は初対面の人とコミュニケーションするとき、この「雑談」がもっとも重要だと思います。心理的に壁のある人と雑談はできないのではないでしょうか?できても上辺だけの雑談になってしまいます。相手のことをある程度理解してからじゃないと成立しない高度なコミュニケーションだと思います。採用面接で「雑談」までいければしめたものです。一見どうでもいいことを次々に聞いてきます。具体的な内容は省きますが、一般的な採用面接では聞かれないようなもう少し個人に寄った質問です。好きな食べ物は?とかね。そんな一見関係ない些細な質問を沢山して、できるかぎりその人の「素」をつかんでいきます。
こんな感じで会話が進められれば、お互いに笑顔で会話を楽しむというレベルまで来ます。この人がうちの会社に入って一緒に仕事をしたらこんな感じなのかなというのが少しだけ垣間見えれば、その面接は成功です。30分、1時間くらい対面で話をすれば、初対面でも相手のことを理解できてきます。何を大事にして、何を求めているのか。どう考え、どんなことができるのか。一緒に働く上で必要なことが、だんだん分かってきます。1時間きちんと会話できればコミュ力も悪くないでしょう。そして、僕をや会社を少し理解してくれるでしょう。
「志望動機はなんですか?」
「長所はなんですか?」
「学生時代頑張ったことは?」
こんないくらでも盛れるような質問では、その人を理解することはできないと僕は思います。